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丸海てらむのスト6攻略日記です

木を切る前に斧を砥ぐための砥石を探す

ツールを作った回。

「技の削りダメージを自動で一覧生成してくれるシート」と「読み合いの構造を自動で計算してくれるシート」の二つを作った。とっても疲れた。

 

削りダメージを調べた結果、リュウの立ち大パンタゲコンの削り量が異常だと発覚。立ちガードへの崩しとして成立しているくらい高い削り量がある。1.2本て。

そして削り量はおおむね技強度によって決まっていると知った。強攻撃は強い。中や弱は削り量がやはり小さめである。

 

読み合い自動計算シート、かなり便利そう。手入力する部分はかなり残っているけど、全部自力でガリガリ計算する方法の100倍くらい効率良くなった。これは本当に嬉しい。

いろんな場面を具体的に調べることもできるし、仮にこんな読み合いがあったらどうなるだろう? と読み合い一般について考えていくこともできそう。

 

そしてJPのODアムネジアについて知見がちょっと深まった。投げを取ると3700入るが、弱や中の打撃を取っても確定がないどころかとってもJP側がまだ不利である。ODアムネジア取られて投げor投げ抜けで演出に入って弾スキップ、もしくは弱弱で固めてSA3キャンセルで弾スキップ、という攻略がある。なんだ全然怖くないぞ。

あと投げ抜け狩りにリュウのしゃがみ大パンを毎回やるのは無茶だなと思った。アシストコンボ1でやります。リーチ長いしコマンド簡単だし発生早いし。ダメージ半分以下になるけど成功率が三倍くらいになりそうなので全然良し。

 

 

(以上まとめ、以下本文)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リュウとはどういうキャラなのか。

パリィラッシュと前ステが弱いので、差し合いでいきなり攻め込む手段がないが、見てから行動の強さで相手のそれを封じ、牽制の強さで削り勝つ……というキャラだと思っていた。がここにきて新たな強みがふたつ。

中ゴスと大ゴスである。近い間合いでガードを崩せる技がふたつある。あと中足弱波動もけっこう強い。

 

つまり、高い防御力と高い近距離攻撃力を持ったキャラクター、……という見方がもしかしたらできなくもない。中ゴスと大ゴスは明確にルークに勝っている点である。中段は長いし早い、大ゴスは唯一無二の技である。

 

ただ今日ふと思ったのは、ダウン取った後にパリィラッシュで起き攻め付けられないのは弱いなと思った。いろんな技の期待値が下がる。

起き攻めの期待値はだいたい500くらいだと今考えている。ループするなら700。それをドライブゲージ1本で得られるとしたらけっこう強い。

近距離有利フレームでできる中下と投げの択って期待値どれくらいだろうか。まず様子見で無敵技やインパクトをケアし、それから最速牽制技による暴れ潰し、それからやっと最速中段と遅らせ中足弱波動の中下、パリィを読んでの歩き投げや前ステ投げ、という択になる。

ガード40%、牽制技20%、下段15%、中段10%、歩き投げ10%としてみる。

 

……これ自前でシート作ったら自動で計算してくれるツール作れるぞ。お互いの択、組み合わせによる結果、選ばれる割合を出せば、それぞれの択の期待値が出る。それを見ながら割合を手でいじっていけばだいたいナッシュ均衡に近づいていける。これすごい。ここを自動化すべきだ。

と、思いついたのが寝る直前の23時。一旦保存して、次に書きに来るときにモチベがあればそれを作るかもしれない。だいたい日が変わったら違うことに頭が行ってるので考えないかもしれない。

あともうひとつ、リリーでしゃがみ大パン→ODウインドで無理矢理風溜めて、しゃがみ大パン→風弱ウインドで択る、っていうのけっこうアリそうだなと思った。これも調べたい。リリーおもしろそう説。

 

 

さて仕事から帰ってきて、突然削りダメージについて思うことあり。全然関係ないんだけど興味が向いて調べてみた。

 

でパパッと作った。こんな手の込んでそうなものが一瞬で作れて、スプレッドシート様様である。

これはリュウの技の削り量一覧。ドライブゲージ一本の価値を300ダメージ相当、SAゲージ一本の価値を1000相当として出して見ている。相手のSAゲージもちょっと溜まるのを加味できていないのと、ガードさせたときに自分のドライブゲージが回復するのを加味できていない、という点に気が付いた。

それも足すか。

でさっそく改良版。

超楽しいぞ。

 

でわかったこと。立ち大パンタゲコンの削り量が常軌を逸している。ありえない。二段ガードさせて、ガード削りと自分のゲージ増加とSA増加だけで595ダメージ相当のリターンを得ている。ガードで自動回復止めるのを120相当と見てそれも足すと710相当。破格。投げに行く必要がない。

このゲーム、削りむっちゃくちゃ強い説あるぞ。自分のゲージ増加とSAゲージの増加も加味した瞬間削りの価値がぜんぶ1.5倍くらいになった。

大攻撃二段のタゲコン、すごい。マリーザが強い理由もこれか。削りが実はすごいんだな。

 

大攻撃はだいたい一発400くらいの削り量。自動回復止めて0.4本奪うのが何気にけっこう強い。波動拳ですら250相当くらいの価値がある。

 

ストⅤのころはガードの上からの削りダメージはヒットの1/6だったらしい。波動拳なら70ダメージなので12か。体力1000のゲームなので、ストⅤになおして10倍すると一発120ということになる。のでシンプルに削りダメージの値は倍になっていると見て良いかも。いやゲージ増加を加味してないか。えーとストⅤのゲージは900溜まれば160の価値があって(CAの最低保証)、たぶんガードさせたときはヒットの半分なので波動拳一回で15とか溜まる。一回につき160×15/900のリターンがあって、=2.67、スト6換算で一発27相当のゲージを溜めているということになる。これ足してもやっぱスト6のほうが削る価値は大きいな。倍近くある。

 

投げの駆け引きの期待値が一回500、削りが一回400くらいだと思うと、実は全然削りでも崩せてるのではという説が出てきた。そのうち2/3は相手のドライブゲージを減らして強い選択肢を奪いつつバーンアウトへ追い込むというもので、残りの1/3は自分のドライブゲージとSAゲージの増加になる。

 

リュウバーンアウト中の相手への崩しなんかないか? と改めて探したら、めっちゃいいのあったぞ。ラッシュ立ち大パン→大波掌撃。隙間が1Fしかない。大パン止めが+6Fで、大波掌撃ガードさせても+6F。こっから投げの択に行く。

バーンアウトさせた後、結局投げの択に行くしかない気がするんだよな。波動ちまちま撃って削りつつ歩き投げみたいな。

あとそもそも相手の択が少ないのを利用してなんかするのかもしれない。インパクトもパリィもOD技もリバもないねえってことで。インパクトに負ける技が振り放題になるか。入れ込み必殺技とか。例えば中足に毎回弱波動を入れこんでよくなる。

 

えーとバーンアウト中の相手を崩せる技整理してみるか。しゃがみか後ろ歩きで待って、弱か投げかワンボタンSAを構えているとする。

前ステは弱で止まる。通れば期待値700くらいの投げの駆け引き。

ラッシュ大パン大波掌撃は中攻撃とかで止まる。通れば200削り+投げの駆け引き。

インパクトはSAか投げで止まる。端で通れば3000。

波動や足刀は読んで飛ばれるとリスクがある。ガードさせて150とか200くらい。

 

やっぱ端が強すぎる。バーンアウトしても端じゃなかったらけっこうどうでもいいかもしれない。

 

ラッシュ大パンけっこう強そう。発生31Fなのに目を瞑れば。さすがに遅いか。

やっぱ削りになんのかな。地味だ。

ディージェイだったらODソバットで325削って投げに行けるのに。なんでリュウはそういうのないんだ。バーンアウトさせた後が弱すぎる。なんかねえのか。

 

時間いっぱい削ってみるか。波動と足刀を生で撃つのは、飛びに抑制されて全然効率が悪い。もちろん撃つんだけど、合間で通常技キャンセルから何かしたい。

立ち弱Kキャンセルからやるのが相手のゲージ回復しなくて良い感じか。

立ち弱K→中足刀、が8回くらいガードさせられる。1720削り。安いか。ゲージ一本300としたらトントンくらいか。自分のゲージ回復とかラインのぶん得してるかも。

中足弱波動も8回くらい。1200削り。こっちは下段なので歩き投げが匂う。これいいかも。

 

 

 

目下最大の課題、「どうやってエクイティを確保するか」という問題がある。

状況ごとの期待値はなんとなくわかった。が実戦であまりにもそこからかけ離れすぎている。有利な場面で逆択食らってむしろ損、ということが多い。

エクイティを完全に取り切ることはできないにしろ、少なくとも「有利な場面をちゃんと有利に進める」「不利な場面で、取られるダメージの量を期待値になるべく近づける」ということをしたい。その方法を調べなければ。

逆に言うと、格ゲーの攻略はこの2ステップしかない。「状況ごとの期待値を計算する」「それをなるべく取り切る」。いままで第一ステップだけを必死に考えて、ほとんどそれだけでマスターまで来た。投げの駆け引きとか部分的には読み合いを考えてたけど、考えてない場面はもう一場面につきひとつふたつくらいしか読み合いのパーツがなかったりする。

汎用的な、読み合いの実際の動き方を考えたい。

 

とりあえず「不利な状況で、相手の択のリターンに偏りがある場合、もっとも安く済む選択肢を最も多く食らう」という攻略がある。回数的にも、実際のダメージ量的にも、最も多くそれを食らえば良い。打撃より投げを。実ダメージよりは削りを許容する。

 

こう見るとほとんど削りを許すことになる気がするな。どうせマイナスな場面なんだったら。

 

 

 

 

ふとリリーについて考える。こいつけっこうやばいのではなかろうか。

見てから返せる、って言ったって見なきゃいけないものが相当多い。

まず中ウインドか弱ウインドかの読み合い。中ウインドは23F確認でインパクトで返す。もしくはジャスパ、長いSA1。弱ウインドは見てからラッシュで返す。もしくは長い技、SA1、SA1があれば両対応だが、なければリスクを付けるのは難しい。地味にここだけでけっこうもう強い。23F確認で中ウインドにインパクトするだけでも簡単ではない。

次に前ステ弱タイフーン。発生26F、リーチ22メモリのコマ投げ。見てから弱パン、垂直/前ジャンプ、OD昇竜で狩れる。ジャンプが安定か。ここでジャンプを要求できるのが強い。相当難しいだろう。リリーは前ステが弱いから攻め手に欠ける、と思ってたがコマ投げのリーチが10メモリあるおかげで実質前ステ投げは普通よりちょっと強い。長いし抜けられない。

オマケ程度に通常弱スパイアの先端当てとかもある。

 

うーん。こう見ると思ったほどでもないか。数自体はそんなに多くない。でも固有技の弱中ウインドはこういう系の行動の中でも随一の強さである。

牽制の立ち中パンもけっこう強いし、リュウ使ってこのリリーの無限の攻め択を全部返せますかと聞かれるとちょっと自信がない。間合いも広いし。コマ投げってやっぱすごいのでは。

 

読み合いの期待値計算補助ツール作って、コマ投げの期待値もっかい見たほうがいいか。思ったより遥かに強い説がある。

リリーで前ステ様子見と前ステコマ投げの択だけやってもまあまあ強そう。

というかリリー、小技短いと思ってたけどコマ投げが発生5Fか。それで9メモリとか10メモリのリーチがある。すごい。リターンも高い。

 

牽制合戦弱そうと思ってたけど、弾抜けあるしOD風スパイアやばいしでいろいろ強そうなんだよな。イケるのでは。ラッシュが弱い以外弱点が見当たらない。

 

さて何か作った。上にお互いの選択肢とその結果の表を作って、下の左端に攻め側の択の配分を入力すると、防御側のそれぞれの択の期待値がわかる、という代物。左の欄をいろいろいじりながら防御側の択の期待値の推移を人力で見る。でちょうどいいとこに落ち着けると最適っぽい攻めの配分がわかる、という代物。

リリーの+1Fからの攻め、やはり投げが打撃に勝たないという点と、コマ投げがバクステされると超ヤバいのにそのバクステを狩る打撃が安い、という点から思ったほど期待値が伸びない。300くらいらしい。

 

突貫工事で作った表なのでもうちょっと良い実装がありそう。

表をもう一個作り、防御側の比率を入力すると攻め択それぞれの期待値がわかる、というやつも作っていいかもしれない。ひとつの表にまとめられたら綺麗だが。頑張ったらできるのかな。やめとこう。

 

ということで防御方法考察バージョンも出してみた。やっぱ400くらいが相場っぽいぞ。半分ガード、3割バクステ、1割最速暴れ、1割無敵技、とやって最速小技をずっと食らえば良い。なるほどね。

攻めるときは、立ち弱Kが半分、シミーが30%、コマ投げは10%、通常投げも10%、というのが良い配分っぽい。もちろん相手の受け方に合わせて変えていく。

 

これどういう構造になってるだろうか。

やっぱり表ひとつで作りたい気がする。ふたつか。

上の表は構造の表、読み合いの選択肢とその結果を列挙する。

下は比率を考える表。読み合いの選択肢を上からコピーしてくる。それぞれの選択肢の隣に、入力スペース「選択比率」と、出力スペース「期待値」を用意する。

選択比率の部分は手入力する。期待値の部分は中に式を入れて、「相手の選択肢Aとの結果×相手の選択肢Aの選択比率+同じくBによる期待値+Cによる期待値+……」と選択肢の数だけ足していく。つまり、左側の入力スペースと上の表とを参照して、出力されるというわけ。

上の出力を見ながら左をいじり、左の出力を見ながら上をいじって、気づけば左も上も完成しているはず。

最終的な読み合いの景色を想像するために、空いた中身の箱には「攻撃Aの選択比率×防御Aの選択比率×その結果」を出力する。

ずらっと表が出て、その読み合いがどういう結果になるか、何によってどれくらいダメージが入りそうかというのが何となく見えてくる。

 

……できそう。後は見せ方の問題っぽい。色分けとか頑張れば。

で攻撃側と防御側を無限に付け足せるようにすれば、ありとあらゆる読み合いの考察をこれでできる。すごいぞ。

なんなら架空の技同士の読み合いとかも考えることができる。すごい。

 

さてできました。半自動じゃんけん読み合い考察シート。色分けとかめっちゃ大変だったけど楽しい。

使い方としては、緑の部分を手入力すると残りが自動で出る。

10×10のジャンケンまで対応。

まず上の欄に、お互いが持っている選択肢とその組み合わせによる結果をずらっと書く。

次に、下の緑の部分にそれぞれの選択肢を選ぶ確率をずらっと並べてみる。確率なので、合計が1になるように。ここの入力がちょっとめんどいが。

入れると、それぞれのグレーのところに「今のこの選択肢の期待値」が出る。これを見ながら確率をいじっていこう、という話。

これでもまだ複雑だけど、ある程度考えるたたき台にはなりそう。

後はこれのいじり方がわかれば。シンプルに期待値の高いものは増やして低いものは減らす、としていけば良い気がする。リスクリターンを二者の差で出してるので、片方の選択肢をいじるときは期待値の見方が正負逆になる。

いろいろむずい。これ配ってどうぞお使いください、と言ったところで喜んで使う人はあんまりいないだろう。配らないけど。

ちなみに緑のところを入力すると青に変わったり、下の欄も数字が何も出ないところは空白になるなど、いろいろ親切仕様。作るの楽しかった。大変だったが。

 

さっそくシートを使ってODアムネジア対策を考えている。

今トレモで調べて初めて気づいたが、これ打撃取っても確定ないのか。投げに3700入るのは脅威だけど、打撃に対しては昇竜の劣化である。

弱とか立ち中パンで取らせれば一応こっち有利ではある。その後投げとか演出のある技に入れれば、アムネジアの弾をスキップできる。そうでなくても弱弱で固めてから弾を受ければわりと安全。弱弱当ててSA3キャンセルで弾スキップ、というのもある。

なんだ、対策すれば大して危なくもないぞこれ。劣化昇竜拳では。

いや投げに対してありえんくらいリターン取ってくるからその点は昇竜拳より強いんだけど、打撃を取ってもリターンが少ないのがちょっと。小技取らせるとアムネジア取られてまだ攻め側が有利フレームである。

 

 

 

 

さて今回こんなところにしとくか。

実際どう使ってどう実践に落とし込むかはさておき、便利なツールがふたつできた。

また次回。